kintoneのカスタマイズが悪な理由

kintoneやSalesforceなどのPaaS(パッケージソフト)を利用するにあたっては、どうしても自社のビジネスプロセスに合わない部分が出てきてしまいます。

より便利に使うために現場や経営者からの声に応えるにはどうしたらいいのだろう、そう考えた結果「カスタマイズ」という選択手段が出てきます。

ひとまず付き合いのあるITベンダーさんに相談すると、

「カスタマイズではなく自社のビジネスプロセスをシステム側に合わせましょう、なぜならPaaSはその時点でベストな手段を提供しているからです。カスタマイズはコスト面でも結局ペイできませんよ」

などと言ってくれるベンダーはほんの一握りです。もし出会ったらかなり信頼のおけるビジネスパートナーとして今後もおつきあいした方がいいと思います。

なぜならカスタマイズというのはITベンダーにとっててっとり早く稼げる美味しい話なんですね。その美味しい構造はと言いますと..

初期費用として、カスタマイズ機能の開発(アドオン開発)がかかり、さらに維持費として、本元のシステムがVUPした際の修正費用(Salesforceの場合は年四回VUPがあります)やそれに伴うテスト費用が売上として見込めます。

初期費用が掛かるのはともかく、維持費として「継続的に儲かる」という点がITベンダーからしたカスタマイズの旨味なのです。しかも一旦カスタマイズすればその部分のノウハウは自社で独占されるので顧客とのグリップも必然的に強くなります。あくどいところだと初めからカスタマイズ前提の商談をしてくることも多いです。それぐらいカスタマイズというのはIT業者にとっては美味しいビジネスなのです。

また、サイボウズのkintoneはカスタマイズする場合としない場合の月額利用料が1.5倍ほど価格差があり、これもベンダーがカスタマイズをさせたがる要因の一つになってます。(kintoneはそもそも素晴らしいWebサービスではありますが、この価格政策はパートナーベンダーしか見ていない浅はかなエコシステムといった感じで、エンドユーザーのメリットと相反する悪手だと私は思います)

以上より、カスタマイズは、利用者が維持費を含めたコストを上回るメリットを見出さない限り手を出すべきではありません。そしておそらくこれらのカスタマイズに対するコストメリットはまともに出すことはできません。

なぜならビジネスは常に変化するからです。システムはこの変化にいかに追従して行くが最重要なのは明白なのですが、カスタマイズを入れることで改造費用とそれに対するテストなどの対応時間が増大し、事実上自社のビジネスから遠くに離れてしまうシステムになってしまいます。

kintoneやSalesforceなどのPaaS(パッケージソフト)を利用するときは「ノンカスタマイズが鉄則」です。元々備わっている機能をいかに使いこなすかを常に意識して利用するようにしてください。どうしてもできない場合は、最悪、自社の社員自身ができる範囲でカスタマイズしてください。ただしその社員さんがいなくなるリスクは抱えることになるため、やはりこれも最後の手段にはならないかもしれません。

ではどうするか。

社長自らがプログラミングを勉強してカスタマイズするのが一つ目の解決策です。私の知り合いでもプログラミングに対する費用対効果の凄まじさに慧眼して、社長自らやってしまう方もかなりいらっしゃいます。さすがにこうなると最強ですが、実際には中々難しいのも現実です。

次に、ベンダーに欲しい機能を追加してもらうように圧力をかける方法もあります。圧力といっても脅迫的なことではないです。足りない機能追加について、自社のメリットはもとよりシステム全体としての魅力が増えることを訴えることです。またユーザー会などで同士を見つけてベンダーに働きかけることも効果的です。時間はかかりますが人任せにカスタマイズするよりは全然マシでしょう。

Appleはこの点ははっきりしていて、iOSのアップデートでは標準アプリの機能アップを頻繁に行っています。せっかくサードベンダーが独自に開発してヒットした有料アプリがあってもユーザのメリットがあれば自社アプリに容赦なく取り込み無償で提供しています。サードベンダーからすると厳しい対応ですがユーザ全体からすると純正機能が無償で拡充されるわけでメリットでしかありません。結果的にサードベンダーはこれまで以上の機能を盛り込んだアプリをリリースする必要があり、Apple製品全体の価値も上がり続けるわけです。

圧力と言えば、さらに効果が高いのは株主になることです。例えばサイボウズであれば60万円も出せば立派な株主になれます(2018.1現在)。株主になって株主総会で意見するのが経営層には一番響くものです。株主になれば配当も出ますし自分が使うWebサービスの応援もできるし、ということでカスタマイズすることと比較すると費用対効果抜群です。

ちなみに筆者も利用者であり株主です。決算説明会などでkintoneの将来性について常々ウォッチするようにしています。サービスを突然やめられると困りますからね。

最後は少し極端でしたが、kintoneをせっかく採用したのならそのメリットを十分に享受すべく、カスタマイズへの誘惑は断ち切って利用すべし、というのが私がいつも訴えていることです。

 

30台後半からの英語の勉強法

私は社会人(それも三十代後半)になって英語の勉強をはじめましたが、振り返ってみるとやはりかなり投資対効率が高いものだったと思います。

  • クラウドソーシングをする際に海外のランサーとやり取りができ低コストで高いアウトプットを得られる
  • 海外旅行で代理店マージンを通さずに予約できる
  • トランプのTweetが翻訳せずにわかるw

勉強を開始して一年でTOEIC500から850まで引き上げることができました。クラウドソーシングなどで、自分がクライアントの立場であれば、ほぼノンストレスでやり取りできるようになりました。逆に売り込む立場ではこの英語力ではまだまだといったところです。以下、簡単ですが私がやってきた勉強法をご説明します。

1〜3ヶ月:単語単語単語。ひたすら単語を暗記します。単語力はこれから続く文法や長文読解、スピーキング、ヒアリングなどの全ての学習のベースになります。単語がわからないと学習効率が上がりません。例えば文法の勉強をしているのに単語が分からなくて思考が分断されることって多くないですか。単語力がないことで本来の目的の勉強が阻害されてしまうのです。ですので急がば回れの精神でまずはひたすら単語を覚えてください。

単語力を積み上げることをボキャビルといいます。ボキャビルにはiknowというサービスがよいです。これを毎日30分、できれば1時間続けてください。これだけでもTOEIC600までいきます。

4〜5ヶ月:次は文法です。文法を敬遠する方も多いですが非ネイティブが最短で英語の構造を理解するのにこれ以上のツールはありません。これも文法本をどれか一冊買って2〜3周まわしてください。ここまででTOEIC700。

残りの半年間:ここで初めて学校に行きましょう。これ以前に行っても、自習で到達できる学習を高いお金を払って学校でやるのは投資効率が悪すぎます。

学校は西新宿のNCC一択でいいと思います。ここは確かな文法をベースにひたすら日本語から英語への翻訳をスパルタ式に繰り返すことで、自分が話したい内容をいつのまにか英語で発声するようになります。もともとが通訳養成の学校らしく、ガチな生徒が多くまた教育メソッドもしっかりしてます。HPは少々怪しいですが、ファシリティにカネをかけずその分先生への報酬を上げ教育水準をキープする経営方針があり、そういった意味でも信頼性があります。ここで真面目に(1日1〜2時間勉強+週一回の通学)半年間やれば仕上がります。

日本ほど英語教育のメソッドが溢れている国もそうそうありませんが、私の経験では上記が最短コースの1つとなります。もちろん他にもあるでしょうが、やたらと楽に習得できる(〜だけ系)とかチャラい宣伝(立地がよい、見た目のよい教師を配備)をしている教材や学校は銀行が販売する手数料ボッタクリ投信なみにお金と時間を捨てる羽目になりまよ。

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