エクセルのマクロは繰り返し業務を自動化する強力な業務改善ツールですが、実際の現場ではイマイチ活用されていません。
よくある理由として「属人化する」、つまりマクロが分かる人がいなくなると業務が進まなくなるというのが挙げられます。だから「マクロは使わず、人手で頑張る」という論理です。
これはとても残念な話で、属人化するのは「使い方」が悪いのであって、マクロというツール自体が悪いわけではありません。「包丁は危ない」といって使用禁止にはなりません。マクロも使い方次第なのです。
マクロは非常に有効な業務改善ツールです。業務現場で正しく使えばかなりの効果が見込めます。それには以下の点に留意する必要があります。
・スキルレベルの継続的向上と平準化
・作成したマクロの業務適用前のレビュー
・ソースコードの適切なバージョン管理
このような仕組みを導入すれば必ず効果が出せます。
マクロを始めとしたプログラミングスキルは今後RPAの波がやってくるに従って益々重要になります。またこれまではITの専門家にまかせていたこれらのプログラミングも、業務現場での実施が常識となる日は近いです。
一人に一台PCが配られて、EUCーエンドユーザーコンピューティングという時代が到来したのが1990年台でした。これによりソロバンや紙の回覧は無くなりエクセルやメールにとって変わりました。
同様に、プログラミングはAWSなどのクラウド環境やRPAが広まるにつれ、業務現場での活用を促す流れが来ています。その本流が来る前に、マクロのスキルを部門で確立してプログラミングの基礎スキルを従業員の皆さんにつけてもらうことが重要です。
EUPーエンドユーザープログラミングという世界は確実に到来して来ています。
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