前回はPythonのライブラリであるPandasがいかに金融情報の分析に優れているかを書きましたが、このPandasを使うためにはまずPythonの基礎を学習する必要があります。
Pythonはいわゆるプログラミング言語ではありますが、決して職業エンジニアなどの専門家だけのツールではなく、金融情報の分析用途に限って言えば、具体的には以下の2点をマスターさえすれば、Pandasの入り口に立つことができます。
- Pythonの開発環境が用意できる
- 文字列操作、四則演算、条件分岐、ループ処理などの基本操作ができる
2つ目はPythonに限らずプログラミングには必須の基礎知識ですが、なにもプログラミングに限らずフローチャートや行動計画を立てる場合に自然に使っているロジックです。これらをPythonの記法で表すことができれば基礎レベルでは十分と言えます。
逆に投資家にとって不要な学習は、以下のよう職業プログラマーのためのスキルです。
- クラスやオブジェクト指向の概念
- Web周りの知識
- データベース(SQLなど)
- Gitなどの開発環境の知識
初心者の方がプログラミングに挫折する場合はだいたいこの辺りなので、これらの単語が出てきても読み飛ばしてOKということになります。とはいえ何が不要でそうでないかの判断はまったくの初学者では難しいことも事実なので、この辺りは有識者に頼れる環境があるとよいですね。
Pythonの勉強にあたっては、手っ取り早くプログライミングスクールに通うのも手ですが、巷のスクールは職業エンジニアの育成が主眼になっているため、どうしても初学者にはハードルが高くまたコストもそれなりになってしまいます。
しかしこと銘柄分析だけが目的なのであれば、Pythonはエクセルマクロに毛の生えたぐらいの難易度イメージなので、Pandasの入り口まではこんな本でも読みながら気軽に始めるといいと思います。(私もこれらの本をとっかかりに始めました)


ちなみに勉強時間の目安は、1日1時間、毎日勉強で3ヶ月もあればPandas の入り口に十分到達できます。3ヶ月は長いですか?しかしこの3ヶ月を頑張ることで、今後の投資活動を爆発的に効率化させることができます。投資家であればこの果実の美味しさはわかるはずですよね!(^^)
続けるコツは10分でもいいので「毎日」勉強することです。語学学習と同じで、日が空くことで同じ内容を学習することが多くなると、その繰り返しがストレスとして蓄積してしまうからです。朝の通勤電車の10分だけでも毎日継続する習慣を作りましょう。